
こんにちは。日本速読協会の広報担当Tです。
世界における日本人の読解力をご存じですか? 経済協力開発機構(OECD)が実施した「国際成人力調査(PIAAC)」によると、なんと1位という結果でした!
(2011年8月~2012年2月、世界24カ国・地域の成人〈16歳~65歳〉約157,000人を対象に実施)
日本人はテキストから知識をインプットすることに長けていることが分かりましたが、こうした中で「アウトプットも得意です!」と胸を張れる人は、どれぐらいいるのでしょうか?
読解力に強くても、理解したことを伝えるのは・・・?
話ベタで悩む人は、日本人に割と多いです。前置きが長すぎて相手に飽きられたり、結論を後回しにしていたために話題が変わってしまったりというのが、こうした人たちに共通する状況・・・。「上手に伝えられるようになりたい!」「話が面白いと言われたい!」私もそう願う一人です。
Tの世代が受けた国語教育は、文章の詳細な読解に偏りがちでした。しかし、自分のコミュニケーションレベルを教育の影響とするのはモッタイナイ! 諦めず、口下手を克服していきましょう!!
頭では理解した文章でも、いざ伝える段になって口ごもってしまう――そんな方におススメなのが、要約力アップ作戦です。
要約力アップ作戦
用意するのは、短いコラムで結構です。新聞の朝刊1面にあるコラムが分量的にも初歩の要約に向いています。
内容を読んで理解したら、自分の言葉でまとめてみます。文章化する必要はありません。「最初に結論ありき」を意識して、できれば身近な人に伝えてみましょう。読んだ内容を順番に思い出そうとはしないで、文章の核心をズバリ簡潔に言い切る癖を付けていくのです。
余力があれば、その次にその理由や背景を説明するようにします。
要約力を付けるには、こうした「型」を持つことが大事です。空手でも柔道でも、「型」を習うことからスタートします。要約力の型とは、伝えるべきことはコレとコレ、と自分が言いたいことをしっかりおさえておくこと。ポイントを正確に伝えられれば合格です。具体的な説明や補足は、後付けでいいのです。
書籍を使った要約力アップ作戦は、一章、二章と、「章」ごとに要約します。このように小分けすることで、コラムから少しレベルアップした要約に挑戦することができます。
ここで注意したいことは、「カッコよくまとめよう」としないこと。コミュニケーションスキルで悩む人の多くは、「どうすればうまく伝えられるか」と気にしがちです。うまい要約を意識するよりも、勘どころから話すことに注力しましょう。
要約力がついてコミュニケーション能力が高まれば、仕事上のパフォーマンスは一段と飛躍するでしょう。
ますます複雑化する今の時代だからこそ、分かりやすく簡潔に説明してくれる人材、ビジネスリーダーが求められています。
要約力アップには、速読トレーニングが役立つ
要約力アップには、速読トレーニングが役立ちます。逆もまた真なりで、要約力がなければ、速読自体も向上しません。要約力と速読術は、車の両輪のようなものです。
まとめ
コミュニケーションスキルは生まれ持った能力ではありません。速読もそうですが、意識を少し変えてトレーニングを続けるようにすれば、必ず変化は訪れます。
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心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
by ウィリアム・ジェームズ(アメリカの哲学者/心理学者)